祖母へ
祖母に贈り物を届けにきたが不在だった日の空
もうきっと会えないと思うのに
不在だったというのもこれもまた運命か。
もちろん後々後悔するのが見えているから
日を改めようとしたら、その途端に祖母が帰宅した。これも運命だ。
祖母に、県外に出る旨伝えたら泣かれてしまった。
頼りの父親を亡くし
残った家族は頼りにならず
誰もいない土地に行き
誰にも頼れずに生きていくのか、可哀想に。
これが嫁に行く話であれば私も安心なのに。
とのこと。
正直、みんなそうしているものだと
私は可哀想なんかじゃないと
不安な気持ちをごまかしてこれまできたから
祖母の甘やかすような言葉が沁みた。
でも意地を張って泣かなかった。